シリコンバレーで勢いに乗る宇宙スタートアップ

<Made in Space>

Made in Spaceは国際宇宙ステーションに搭載されている3Dプリンタを製造するスタートアップで、無重力空間内でZBLANファイバ(フッ化物ガラスを素材とした多成分ガラス光ファイバ)を用いた宇宙船や人工衛星の自動製造装置を作ることを目指しています。

すでに3つ以上のペイロード打ち上げていて、2018年8月後半にはStarbridge Venture Capitalより800万USドル(約8億円)資金調達を行ないました。CEOであるAndrew RushはMasten Space Systems出身で、他の惑星への人類移住を目指し、真の商業宇宙空間利用の時代を先導する製造技術を開発する野望を掲げています。

madeinspace-3Dprinter
Image Credit:Made In Space

<Deep Space Industries>

Deep Space Industriesは小惑星で資源を採掘し、宇宙空間で3Dプリントして部品に加工することを構想しているスタートアップです。

2019年の完成を目指している宇宙船「プロスペクター」は2つの革新的なエンジンを搭載しています。一方が水のみを燃料とするエンジンで、もう一方は詳細は公表されていませんが、酸化剤を燃料とするエンジンであるとされています。

2018年4月に、新たなエンジンシステムの開発のため、350万ドル(約4億円)の資金調達を行ないました。

現CEOのBill Millerは、電気およびコンピュータ工学をシンシナティ大学で専攻していました。大学院生時代にコンピュータ通信を扱うIntercomputer Communicationsを創業し、その後デルタ航空でのパイロット経験を経て、近年宇宙ビジネスへの投資に注力しています。Deep Space Industriesでは、2017年1月よりCEOに就任しました。

Deepspace Exploration
Image Credit:Deep Space Industries

<まとめ>
今回は、シリコンバレーで勢いに乗る宇宙スタートアップ5社について紹介してきました。

改めて5社について振り返ってみると、その事業内容は様々で、一口に宇宙スタートアップといってもその切り口は多種多様あることがわかります。また、米国では勢いのある宇宙スタートアップに多額のリスクマネーが注がれていることも分かりました。日本でも今後、より多くの宇宙スタートアップが出現し、活発に投資がなされる環境になっていくといいですね!