衛星開発

人工衛星開発入門「人工衛星とは?」Vol.1

2. ミッション

次にミッション、すなわち衛星を運用する目的による分類です。衛星のミッションは多岐にわたりますが、ここでは大きく6つに分類し、各分類の簡単な紹介と具体例を挙げていきます。

(1)観測衛星  (2)測位衛星  (3)通信放送衛星
(4)科学衛星・探査機  (5)有人衛星  (6)その他の衛星

 

⑴観測衛星

別名リモートセンシング衛星、略してリモセンとも言われる衛星で、最も利用が盛んな衛星です。気象衛星や陸域観測衛星、海洋観測衛星等が含まれます。
こうした地球観測を目的としてセンサーで観測を行なう衛星は非常に多く、画像撮像、レーザー反射感知、降雨レーダー等多くのセンサーが存在しています。
例としては、気象観測衛星の「ひまわり」、陸域観測衛星「だいち」、地球観測衛星「ほどよし」等が挙げられます。

気象観測衛星「ひまわり」
出典:気象庁<https://www.jma-net.go.jp/sat/himawari/enkaku.html>

 

陸域観測衛星「だいち」
出典:JAXA<https://fanfun.jaxa.jp/topics/detail/1600.html>

 

超小型地球観測衛星「ほどよし」
出典:アクセルスペース<https://www.axelspace.com/solution/hodoyoshi1/>

 

⑵測位衛星

カーナビゲーションや地図アプリ等で位置を測定する際に用いられる衛星です。GPSをはじめとする衛星測位システムを実現している衛星がこれに当たります。
GPSはGlobal Positioning Systemの略で、元々米国が安全保障の目的で打ち上げた衛星を利用して、現在ではこの衛星測位システムが一般市民に提供されています。
日本では、GPSに代わる自国のシステムを構築するために、2010年から「みちびき」の打ち上げが始まり、今後も数を増やしていく計画です。

 

準天頂衛星初号機「みちびき」
出典: JAXA<http://www.jaxa.jp/projects/sat/qzss/index_j.html>

 

 

⑶通信放送衛星

衛星放送やインターネット通信等に利用される衛星です。BS/CS放送を実現する「BSAT-3」や「N-SAT-110」といった衛星はこれに分類されます。
また過去には、1998年に登場した、世界初の衛星携帯電話サービスを提供したイリジウム衛星があります。

 

放送衛星2号「ゆり2号-a」
出典:JAXA<http://www.jaxa.jp/projects/sat/bs/index_j.html>

 

また、小型衛星コンステレーションといわれる、小型の衛星を多数打上げて一つのシステムとして運用するという構想がありますが、このコンステレーションの衛星一つ一つもこの通信放送衛星に分類されます。
既にいくつかの民間企業が通信サービス提供、特に途上国に向けたサービスに向けて取り組んでおり、SpaceXやOneWeb等が含まれます。